アンテナの利得とは何?設置・交換で役立つ情報を解説
「アンテナの利得」という言葉を聞いたことはございますか?
一般的な言葉ではありませんので、「全く知らない…」「聞いたことはあるけれど、説明はできない…」という方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、アンテナの利得とは何かをはじめ、確認方法、利得が高いアンテナのメリット・デメリットなどを紹介します。
テレビアンテナの設置や交換を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
アンテナの利得とは何?
アンテナの利得(りとく)とは、「電波をどれだけ効率よく送受信できるかを表す指標」のことです。利得は、指向性のあるアンテナにおいて使われる言葉で、指向性とはアンテナの放射方向とその強さの関係で、アンテナの利得が高いほど、特定の方向に強い指向性があり、遠くの電波を捉える力が強くなります。
無指向性のアンテナは、全方向(360度)から均等に電波を受信できるアンテナで、どの方向からの電波もある程度満遍なく拾うことができます。しかし、特定方向に集中できないため、遠方からの電波は拾うことはできず、無指向性アンテナは、家庭用のテレビアンテナとしては一般的ではありません。
そのため、家庭用で設置されるのは基本的に、指向性のあるアンテナで、利得が高いアンテナであれば安定的にテレビの視聴が可能です。
dBiとdBdの違い
アンテナの利得を表す単位は、デジベル(dB)が使われており、デジベルは比率の単位となります。
アンテナ利得を表す際、基準となるアンテナが決められており、その基準となるアンテナには「ダイポールアンテナ」と「アイソトロピックアンテナ」があり、ダイポールアンテナを基準としたときの利得は「dBd」もしくは「dB」と表記されます。
「dBd」は相対利得で、基準となるアンテナの利得が「0dBd」で、比較するアンテナが同等の性能であれば「0dBd」となります。ただし、2倍だから「2dBd」となるわけではなく、通常の計算方法と異なり、以下のような計算方法になります。
利得(dB) = 10 × log₁₀(倍率)
デジベルからの倍率計算について、以下のサイトで確認することができます。
一方で、アイソトロピックアンテナ(無指向性のアンテナ)を基準とした利得は絶対利得で「dBi」が使用されます。
基準が異なるので、同じ性能のアンテナでもdBiとdBdを比較すると数値に違いがあり、dBdはdBiよりも約2.15dB低くなります。例えば、「8dBd」のアンテナは「約10.15dBi」となるので、どちらの単位で表示されているかの確認が必要です。
アンテナの利得の確認方法
アンテナの利得を確認する最も簡単な方法は製品の仕様書や説明書での確認です。基本的にアンテナの仕様書や説明書には「利得:〇dBi」や「利得:〇dBd」と記載されているので、そちらでチェックができます。
説明書などがない場合でも型番が分かれば、メーカーのホームページや販売サイト等の製品情報で確認することができます。基本的にメーカーのホームページには、製品の紹介がされているので、そちらに利得の記載もあることが多いです。。
型番が分からない場合には、設置を依頼した業者に問い合わせるという方法もあります。資料が残っていればアンテナの利得について教えてくれるでしょう。
利得が高いアンテナのメリット・デメリット
ここでは、利得が高いアンテナのメリットとデメリットについて、それぞれ解説します。
メリット
まず、1つめのメリットとして、「遠距離からの電波を受信しやすい」という点が挙げられます。利得が高いアンテナは、弱い電波でも捉えやすいので、山間部や郊外などでも安定的に受信できる可能性が高まります。
また、電波塔に向けて電波を集中させられるので、効率の良い受信が可能となり、電波が安定しやすく、映像の乱れやノイズが起きにくくなります。
デメリット
次に、利得が高いアンテナのデメリットとしては、指向性が高くなることによって、設置する位置や角度に綿密さが求められ、難易度が上がるということが挙げられます。
電波を受信しやすい一方で、強い雨や風などによってアンテナの方向がズレてしまった場合には、テレビが映らなくなるリスクがあります。
また、都市部などの建物が密集した地域では、直接届く電波と建物などに反射して遅れて届く電波が互いに干渉しあうことがあり、画面や音声が乱れることのほか、受信できないという問題が発生します。
テレビアンテナの設置・交換を検討しているなら
アンテナを設置・交換する際には、アンテナの利得が高いものを選ぶべきと思われるかもしれません。実際に、利得が高い場合には、電波を特定方向から集中して拾うことができ、受信感度が高くなることから、基本的にテレビの視聴は安定しやすくなります。
しかし、利得が高いアンテナの設置には綿密な調整が必要で、向きがズレてしまった場合にはテレビが安定的に映らなくなることもあります。また、建物が密集した地域の設置には適していません。
そのため、テレビアンテナの設置・交換をする場合には、アンテナの利得だけではなく、設置する建物の立地や、設置できる高さなどを考慮して選ぶ必要があります。アンテナの利得を理解した上で、最適な製品を選ぶためには、専門業者に依頼するのが確実な方法です。
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アンテナの利得について
アンテナの利得とは、電波をどれだけ効率よく送受信できるかを表す指標であり、利得が高いアンテナは指向性が特徴で、山間部や障害物がある場合でも安定したテレビ視聴ができる可能性があります。
しかし、一方で設置には綿密さが求められ、強い風や雨などの影響でズレるとテレビの視聴ができなくなったり、映像が乱れたりしてしまうこともあります。
そのため、テレビアンテナを選ぶ際には、利得の高さだけではなく、設置する環境なども考慮する必要があります。
どのアンテナが適しているのかや、適切な設置方法は異なりますので、テレビアンテナの設置や交換を検討されている場合には、信頼できる専門業者に依頼するのが重要です。
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