分配器とブースターの違いは？取り付け方法なども解説

テレビの周辺機器である「分配器とブースター」という名前を聞いたことはあっても、なぜ必要なのか、どのような違いがあるのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

テレビの映りが悪くて、どちらかが必要なのかを知りたいと思っている方もいるかもしれません。

今回の記事では「分配器とブースターの違い」というテーマで、それぞれの役割や、取り付け方法などを紹介します。

 

分配器とブースターの違い

それでは早速、分配器とブースターの違いを解説していきます。

 

分配器とは？

テレビを視聴する際は、屋根上や外壁に設置されたアンテナが電波を受信します。受け取った電波を複数のテレビに分けるのが分配器です。

受け取った電波を分配することによって、複数のテレビでの視聴が可能になります。一般的に一軒家では、屋根裏などが初期分岐点になっていることが多く、分配器もそこに設置されます。

テレビの台数によって「2分配器」「3分配器」「4分配器」などが選ばれますが、台数が増えることによって、電波の分配損失が大きくなってしまい、映像が乱れてしまうことがあります。

また、分配器を使って複数の機器を繋ぐと、電波が逆流することがあります。分配器には「端子間阻止量」という数値が記載されており、その数値が高いものほど、それを防ぐ性能が高くなります。

 

ブースターとは？

ブースターは「増幅器」のことで、テレビ視聴に必要な電波を増幅し、安定した受信環境を構築するための機器です。山間部や高い建物で囲まれた地域、電波塔から距離のある地域では、受信できる電波が弱くなりがちです。

また、電波は降雨減衰といって、雨のような水分に吸収されてしまうので、悪天候などで電波レベルが低下することもありますが、そういった際にもブースターがあれば、安定してテレビを視聴することができます。

さらに、家の中で複数台のテレビに分配する場合も、ケーブルの長さや分配による損失で電波が減衰し、映像が乱れたり映らなくなったりすることがあるので、ブースターを設置することがあります。

 

違いをまとめると

分配器とブースターは、それぞれ異なる機能があり、分配器は電波を「分ける」もので、ブースターは電波を「増幅させる」ものです。

反対の機能と思われるかもしれませんが、分配器とブースターは併用されることが多いです。

先述した通り、アンテナで受け取った電波を複数のテレビに分けることで、電波が低下し映像が乱れてしまうことがありますが、ブースターを設置していれば、電波を分配していても、安定したテレビ視聴が可能になるからです。

 

分配器とブースターの取り付け方法

ここでは、分配器とブースターを自力で取り付ける方法を紹介します。

 

分配器の取り付け方法

一般的に業者が分配器を設置する際は、アンテナケーブルの近くにある初期分岐点に設置するケースが多く、屋根裏や浴室の天井裏などにあることから、作業は難しいでしょう。

今回は、壁にアンテナ端子がついている部屋に分配器を取り付ける方法を紹介します。

壁にあるアンテナ端子に必要なテレビの台数に応じた分配器を付けて、分配器と各テレビをケーブルで繋ぎます。

基本的に、テレビ端子がない部屋へ接続する形になるので、ドアの開閉に影響が出ないようなフラットタイプのケーブルを選ぶのがおすすめです。テレビまでの距離に応じて必要な長さのケーブルを選びましょう。

長い距離をケーブルで繋ぐ場合は、床や壁面、天井に沿わせてモールなどで保護するのがおすすめです。むき出しのままにしてしまうと、劣化しやすくなったり、日常生活で引っかけてしまう可能性があるので注意が必要です。

 

ブースターの取り付け方法

ブースターは、電波の減衰を最小限に抑えるため、アンテナの近く（直下）に設置するのが最も効果的です。アンテナ設置の際にブースターを取り付ける場合では、アンテナの支柱に増幅する本体が付けられていることが多いです。

その場合、増幅器本体は屋外に設置されていますが、電源を供給する「電源部」と呼ばれる部分は、屋根裏や室内コンセントの近くに設置されています。

しかし、アンテナが屋根上や壁面の高い位置にある場合は作業が難しいです。比較的簡単にできるのは、室内用のACアダプタータイプのブースターを設置する方法です。

コンセントとテレビに接続するだけなので簡単で、コンパクトなサイズなので置き場所に困ることもありません。ただし、1台のテレビに設置するブースターは補助的に使われるケースが多く、大幅に電波が不足している場合には、増幅機能が足りないこともあります。

分配器とブースターは、自力で簡単に取り付けられることもありますが、確実な方法を望むのであれば、アンテナ設置の専門業者に相談するのがおすすめです。

 

分配器とブースターを取り付ける場合の費用

アンテナ工事の専門業者に分配器とブースターを取り付ける場合、それぞれの本体費用に加えて、高所作業や、壁加工や床下作業が必要になるかなどによって費用は異なります。

一般的な費用の内訳と相場は以下の通りです。

紹介した費用はあくまでも目安であり、分配器とブースターの本体機器の性能やアンテナの種類、工事の難易度などによって異なります。

分配器とブースターの設置が必要だと感じていたとしても、専門業者に調査を依頼したら、アンテナの向きや劣化が原因で、テレビの映りが悪くなっていたというのがわかることもあります。

テレビの視聴環境を確実に整えたいのであれば、まずは現状の正確な診断ができる専門業者へ相談するのがおすすめです。

 

分配器とブースターを取り付ける場合には

今回は「分配器とブースターの違い」を中心に解説しました。

分配器とブースターは、電波を「分ける」と「増幅する」という異なる機能のテレビの周辺機器です。

状況によっては、両方の取り付けが必要な場合もありますが、まずは視聴環境を確認するためにアンテナ工事の専門業者に相談するのがおすすめです。

専門業者であれば、適切な電波測定を行い、最適な提案をしてくれるでしょう。

ご相談先に迷っている場合は、ぜひ「アンテナ屋さん.com」にご相談ください。

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